マスティックに歯周病の原因となるバイオフィルムの成長を抑制する効果が……
マスティックは、ギリシャ南東部にあるヒオス島に生える潅木から採れる樹脂のことです。
この地域では、古くからこの樹脂を噛む習慣がありました。
マスティックは東洋では「羊乳香」という名前の高級漢方薬として使われていました。
またモンゴル帝国ではマスティック樹脂を用いた羊肉の料理が昔の料理本のなかで紹介されています。
かなり、古い時代から薬や調味料、香辛料として愛用されていたようですね。
このマスティック樹脂、1998年にどうやらピロリ菌に効き目があるということがわかってきました。
以前から、マスティック樹脂を食べている島民には消化器系の病気が少ないことが知られており、そのことから、研究が進められていたようです。
なぜマスティック樹脂が歯周病に効くのか?
ピロリ菌に効くなら、口の中のバイ菌にも効果があるのではないかと考えられたからです。
歯周病をもたらす原因菌のほとんどがグラム陰性菌です。
ピロリ菌もグラム陰性菌。
つまり、ピロリ菌と歯周病菌は仲間ということ。
そこに目をつけ、果たして効果があるのかの研究が進められてきたようです。
仲間なら、歯周病にも効くんじゃないかということですね。
はじめは、マスティック樹脂を混ぜ込んだガムを利用。
マスティック樹脂の入ったガムを噛んだ後の唾液に含まれている細菌が少なくなっているが確認されてとうことです。
マスティック樹脂には、でき始めのバイオフィルムの成長を抑えるという優れた効果ががあります
マスティック樹脂は善玉菌にやさしい?
マスティック樹脂はグラム陰性菌にだけ作用するものです。
だから、従来の抗菌薬のように善玉菌まで一緒にやっつける心配がない。
いままでの薬の中に、悪玉菌だけではなくお口にとってよい働きはをしてくれる善玉菌までやっつけてしますものがありました。
口の中のバランスを崩してしまうという問題を抱えていたということです。
人が都合で善玉菌、悪玉菌と区別していますが、はたしてそうなのか。
善玉菌には善玉菌菌のいいところがあり、悪玉菌には悪玉菌菌のいいところがあるはず。
大事なことは、ほどほどのバランス
マスティック樹脂には口のバランスを調整する働きはがあるといえる。
2001年にマスティックガム日本でも紹介されます。
現在はガムの他に歯磨き剤として使われています。
オーラルケア 薬用 歯磨きジェル 「 マスティックジェル 」
一般のドラッグストアや通販でも手に入れることができます。
また、市販のマスティック樹脂歯磨き剤のほかに、歯科医院で処方してもらい手に入れることができるものがあります。
インプラントケア用の歯磨き剤があります
これは、インプラントの周囲の炎症を抑えるのに効果があるとされています。
この歯磨き剤は、歯科医院で手に入れることができるようです。
最寄りの歯科医院に相談してみてください。