腰痛に最も危険な時間帯があるのを知っていますか?
腰痛に悩む患者さんの40、5%が午前8時から11時に腰痛になっています。
月曜日 20、9%
火曜日 16、8%
水曜日 15、5%
木曜日 14、6%
金曜日 14、9%
土曜日 11、0%
日曜日 6、4%
なぜ朝の8時から11時に腰痛になりやすいと思いますか?
東京大学医学部付属病院リハビリテーション部理学療法士の山口さんいわく、朝痛い人の特徴としては、朝痛いのはその前に原因があるということです。
朝の前というとつまり眠っている間。
ポイントは寝相です。
ちなみに月曜日に腰痛になる人が多いのは、土日の休みをゆっくりと自宅で過ごす人は身体を動かさないため、同じ姿勢でいる時間が長くなります。
一日中、ソファに寝っ転がってテレビをみて過ごしたりして月曜日になると急に動きだすので腰痛になる人が多いんです。
寝相と腰痛の関係とは一体どういうものか。
腰痛の意外な真実とななにか。
朝起きて痛くないための寝たまま簡単ストレッチなど「健康カプセル!ゲンキの時間」で放送された内容を紹介します。
ポイントは寝返りの回数
眠っている時は無意識に寝返りをしますが、その寝返りの回数がポイントになります。
一般的な健康な人の寝返りの回数は一晩で20回以上
腰痛持ちの人の寝返りの回数は7時間の睡眠時間のなかで1〜9回ぐらいです。
寝返りの少なさが腰痛の原因か?
寝ている時に腰には体重の4割の重さがかかっています。
そのため寝返りをうたないと腰回りの血管が潰され血流が低下します。
酸欠状態になり、筋肉の痛みの炎症物質が大量に放出され、朝になると痛みがでるというわけです。
ずーっと寝返りをせずに同じ姿勢でいることが問題なんです。
なぜ、腰痛になる人は寝返りが少ないのか?
寝返りというのは全身運動と同じです。
いろんな筋肉を使って寝返りをしているので、どこかの筋肉が硬いと寝返りがしづらくなります。
腰痛の人は寝返りがしづらい身体になっているいうことです。
身体の硬さが原因
寝返りをするのにとくに重要な筋肉が脊柱起立筋とハムストリングスですが、寝返りの回数が少ない人はこれらの筋肉が硬い傾向にあります。
脊柱起立筋の柔軟性は通常測定値が0、38ですが、硬い人は0、7前後。
ハムストリングスは通常0、26ですが、これも硬い人は0、7ぐらいの数値になっています。
腰痛持ちは痛みに弱い
身体の硬い人が前屈をすると途中で止まりますよね。
なぜ止まるかというと痛いからです。
これ以上は痛くで無理。
痛くなかったらもっと曲げることができるんです。
痛みには個人差がある
痛みの感じ方は人によって違います。
同じ強さのの刺激を与えても痛いと感じる人とそうでない人がいます。
腰痛持ちの人はこの痛みのボーダーラインが低いので痛みに弱いんです。
腰痛の悪循環におちいる
腰痛の人は寝返りが少ない。
身体が硬いから寝返りがうてない。
腰痛の人は痛みにも弱い。
さらに身体が硬くなる。
どうして痛みに弱いのか?
武蔵野赤十字病院整形外科副部長の原先生いわく、
いくつか理由があるが、痛みがあると通常は痛みに対して恐怖を感じる。
恐怖があると痛みにボーダーライン(我慢できるところ)を下げる。
痛みを感じやすくなるとさらに硬くなり、硬くなるとさらに恐怖が強くなる。
このような恐怖の悪循環というものがひとつあります。
また痛みがあるとストレスを感じます。
人はストレスを感じると痛みのボーダーラインが下がることがいくつか研究でわかっています。
これらのことによって腰痛の人は痛みのボーダーラインが低いんです。
じゃあ、腰痛持ちの人はどうしたらいいんだと思いますよね。
実は痛みのボーダーラインを上げることで腰痛を軽減する究極の方法があるんです。
その方法とは?
簡単寝たままストレッチ
たった10分程度の簡単ストレッチです。
腰痛持ちの人がこれを行った後にハムストリングスの柔軟性を測定すると1、45が0、1まで激減した効果抜群のストレッチ法です。
そのやり方は?
ねじる
仰向けの状態で、左膝を右へ倒し右手で左膝を押さえる。
左腕を頭の上で伸ばす。
伸ばしているのは側面の筋肉。
痛いところが硬いところです。
この状態で全身の力を抜き2回深呼(10秒)します。
これを左右1回ずつ3セットです。
タオル
仰向けの状態で両膝にタオルをかけてから左足のつま先に引っかけ足を伸ばす。
必ず痛くなる前に止めてください。
この状態で2回深呼吸で10秒、左右1回ずつを3セットおこないます。
タオルを足の裏にかけて片足ずつ足の裏を上方にあげます。
まげる
両膝を両手で抱え、太ももと膝を胸にもっていき深呼吸2回(10秒)を3セット。
これで腰の筋肉を伸ばします。
まんが
うつぶせの状態で漫画をみるようにひじをたてる。
肩甲骨の力を抜くのがポイントです。
さらにそのまま膝を曲げて、深呼吸を2回(10秒)
これを3セットおこないます。
少々、いい加減にしてください
あまり頑張らないことが重要です。
力が入りすぎるとオーバーストレッチにならないように注意しましょう。
痛みを感じ過ぎると筋肉が収縮しよけい硬くなることもあります。
痛くない適当なストレッチでいいので、三日坊主にならないように継続してください。
ストレッチをしてはいけない腰痛
骨や神経が原因の腰痛の人はやらないでください。
かえって悪化させてしまう恐れがあります。
自分の腰痛の原因がなにかよくわからないときは、整形外科に相談してください。
まとめ
身体が硬いから寝返りをしない、うてない。
それが腰痛の原因だったとは驚きです。
腰痛までにはいかないけど、朝、洗面台の前で腰をかがめるのが辛い時がありませんか。
これも寝返りが少ないことが原因かもしれません。
腰が重い、だるいと感じるようなら、ねたまま簡単ストレッチを試してみてください。