毛細血管のゴースト化が老化の原因?
ゴースト血管の予防のために気をつける事とは?
今年46才になる渡辺満里奈さんの年齢を感じさせない若々しさの秘訣は毛細血管を劣化させない生活習慣にあった
テレビ番組「健康カプセル!ゲンキ時間」の中で、毛細血管の年齢を測るコーナーがありました。
計測の結果、渡辺満里奈さんの毛細血管は実年齢よりも実に21才も若いという驚きの結果が!
血液は毛細血管を通って身体の隅々に酸素や栄養、免疫細胞を届けています。
毛細血管が劣化すると、十分な酸素や栄養が行き渡らなくなります。
その影響が最も表れやすいのはお肌です。
毛細血管が劣化して、潤いを保つ成分が細胞に届かなくなると肌の弾力が失われしわになりやすくなります。
最近、肌のしわやシミ、抜け毛、白髪などが目立つようになったなあと感じていたら、毛細血管に原因があるかもしれません。
しかし問題はお肌だけではありません。
近年の研究で、身体中に重大な影響を及ぼす事がわかってきたんです。
そこで「グッドモーニング明快まとめるパネル」と「健康カプセル!ゲンキ時間」で紹介された毛細血管年齢が若い人とゴースト化している人の生活習慣の違いのほか、ゴースト血管になっているかを自分で簡単に調べる方法や毛細血管を丈夫にする食べ物、血流をよくするマッサージを紹介します。
毛細血管って何?
身体中の血管の99%が毛細血管です。
毛細血管は動脈と静脈の間に網目状に広がっています。
非常に細い血管で、その直径は髪の毛の約1/20ぐらいです。
赤血球1個がやっと通れるぐらいの細さなので、赤血球は毛細血管の中を一列に並んで1個ずつ流れていきます。
血液はこの細い毛細血管を通って身体の隅々に酸素や栄養素を届けているんです。
いわば、毛細血管は人間の細胞に必要なものを運ぶ道路のようなものです。
毛細血管の働きは?
この道路(毛細血管)の中を血液(酸素、栄養、免疫細胞)が通っています。
さらに、老廃物、一酸化炭素、二酸化炭素などいらなくなったものを身体の外に出しています。
十分な血液が身体中を巡ることで、私たちは健康で若々しく生きる事ができるというわけです。
そのためには、如何に血液が毛細血管の中をスムーズに流れるかが重要になります。
何らかの原因で毛細血管に不具合が生じると血液が流れが悪くなったり、毛細血管がつまったりします。
このように血液がほとんど流れていない状態になった毛細血管をゴースト血管といいます。
ゴースト血管になる原因は?
1番の原因は毛細血管を支えている壁細胞という細胞が劣化することです。
壁細胞とは毛細血管を覆うようにして守っている細胞です。
この壁細胞がダメージを受けてはがれると、毛細血管が壊れてしまい血液が漏れたりして流れていかないようになります。
そうなると壊れた血管の先へは栄養は届かなくなり、老廃物が溜まりやがて詰まってしまいゴースト血管になってしまいます。
年齢を重ねるごとに健全な毛細血管は減っていき、60代は20代に比べて4割程減少するといわれています。
そんなに減ってしまうのかとすこし怖くなる数字です。
ゴースト血管は万病の元
ゴースト血管によって身体に様々な不調が現れてきます。
しわ、シミ、抜け毛、白髪など肌や髪への影響。
アレルギー、更年期障害、肩こり、腰痛、むくみなどの不調。
さらに、内臓の重大な病気につながります。
肝臓は毒性物質が蓄積するのでゴースト化しやすく、ゴースト血管になってしまうと脂肪肝や最悪の場合、肝硬変になってしまいます。
肝臓以外には?
腎臓でゴースト化が進むと、血液の浄化作用が低下し、毒性物質が溜まりやすくなります。
その結果、高尿酸値血症や蛋白尿、高血圧などを引き起こす可能性があります。
また血管がもろくなると血管から有害物質が脳に入り神経細胞にダメージを与え、それがアルツハイマー病や認知症発症の原因になっているのではと言われています。
このように、毛細血管のゴースト化による健康への悪影響は全身に及びます。
自分でできる毛細血管の状態を調べる方法とは?
爪床圧迫テスト(大阪大学微生物研究所 情報伝達分野 准教授 高倉伸幸)
【やり方】
5秒間、親指など爪の根元を指で押さえます。
指を離し、爪に赤みが戻るまでの秒数を計ります。
2秒程度以内に戻れば一般的。
2秒以上かかったら毛細血管がゴースト化していると思ってください。
5秒以上たっても戻らない場合はゴースト血管が多く存在すると思ってください。
心臓にかなり負担がかかっている状態です。
ゴースト血管は生活習慣を見直せば回復する
「健康カプセル!ゲンキの時間」で興味深い検証が行われました。
協力してくれたのは50代の男女8人。
まず、それぞれの毛細血管の状態を調べた結果、4人が実年齢より毛細血管年齢の方が高くなっていました。
そこで、毛細血管年齢が高かった4人をゴーストチーム、他の4人をゲンキチームとしてそれぞれの生活習慣を比較します。
驚きの実験結果が!
【食生活】
○ゲンキチーム
栄養バランスがいい。
肉、魚、野菜などを必ず献立の中に入れる。
3度の食事をきっちり食べる
たまにカップラーメンなども食べるが必ず生野菜も一緒に食べる
○ゴーストチーム
栄養が偏りがち。
脂っこいものやスイーツが好き。
お酒が大好き、ビールは生中ジョッキで10杯ほど飲む
大食い。
炭水化物が好きで、ご飯を食べてからさらにパンを食べる
ラーメンが好きでスープにパンつけて食べる
朝食は摂らずにお昼はお菓子。
【運動】
○ゲンキチーム
運動をしている。
20〜30分ぐらい歩いている。
○ゴーストチーム
全く運動をしていない。
筋トレをしている
【睡眠】
○ゲンキチーム
6時間以上寝ている。
0時以前に寝る。
○ゴーストチーム
睡眠時間は6時間未満。
眠るのは深夜0時過ぎ。
まったく真逆の生活習慣というのが一目瞭然ですね。
ゴースト血管にならないための生活習慣とは?
【食生活】
食生活は血液の状態に影響します。
結果、毛細血管にも影響を及ぼします
バランスよくなんでも食べる事です。
栄養が偏った食事をつづけると、悪玉コレステロールや中性脂肪が高くなります。
【運動】
毛細血管に有効な運動は毎日の有酸素運動です。
また、大きな負荷をかける筋トレは活性酸素が溜まり毛細血管にダメージを与えるおそれがあります。
オーバーワークに注意しましょう。
【睡眠】
睡眠は体内時計と関係しています。
体内時計によって身体は成長ホルモンを出し、血管を整えています。
0時前に寝る事が大切です。
寝ている間に血管を修復しているので、十分な睡眠時間が必要です。
毛細血管を増やし丈夫にする3つの食べ物とは?
毛細血管にはTie2(タイツー)という成分が含まれています。
Tie2が活性化すると血管と血管の細胞がくっつき、その細胞の周りにある壁細胞も接着するので血管の構造が安定します。
つまり、壊れにくい血管になるというわけです。
そのTie2を活性化させる食べ物があります。
【ルイボスティー】
美肌効果がある飲み物として女性に人気のお茶です。
1日にコップ1杯ぐらいの量で十分です。
ルイボスティーはノンカフェインで、リラックス効果や体温上昇効果があるので、寝る前に飲むと快眠効果も期待できます。
【ヒハツ】
こしょうに似たスパイスで長胡椒、ロングペッパーともいいます。
沖縄ではヒバーチとよばれ、よく利用されている食材です。
ブラックペッパーや胡椒の代わりに利用しましょう。
1日に0、3gぐらいの量で十分効果があります。
【シナモン】
シナモンはスパイスのなかでもかなり昔から利用されているスパイスです。
料理やお菓子だけではなく漢方や生薬としても用いられています。
シナモンティーなどで積極的に取り入れるようにしましょう。
1日の摂取量は0、6〜3gぐらいです。
過剰に摂りすぎるとシナモンに含まれるクマリンという物質により肝障害をおこしますので注意してください。
ドロドロではなくサラサラな血液にする
壁細胞を強くするためにもう一つ大切なことがあります。
それは、血流をよくすること。
血液がしっかり流ることで血管は蘇り丈夫になります。
血流によって毛細血管そのものが強くなります。
サラサラ血液なら血管に負担はかかりませんが、ドロドロ血液は血管はもちろん心臓にも過大な負担がかかってしまいます。
脂っこいものだけしか食べないような偏った食生活は血液がドロドロになってしまいます。
栄養バランスがとれた食事を摂り、適度な運動をしましょう。
先ほど紹介したシナモンには血管を拡張させて血液の流れを良くし、血液そのものをサラサラにする効果もあります。
血流をよくするマッサージ法とは?
自分でできる毛細血管を増やす耳たぶマッサージ法(金沢医科大学 赤澤准教授)を紹介します。
耳たぶを刺激すれば、顔や頭皮、脳の血流がアップして、美肌効果が期待できます。
【やり方】
耳の上側のふちをもみほぐしそのまま下側の耳たぶに向かって揉みます
耳たぶの下までいったら、耳たぶを半分に折り曲げます。
耳たぶで耳の穴を塞ぐような感じですね。
時間にして1分間ほど繰り返しましょう。
耳たぶマッサージを1日5回すれば、血流がよくなります。
三宅祐司さんとクリスティーン春香さんの毛細血管年齢は?
三宅祐司さん
実年齢 66才
毛細血管年齢 20才
クリスティーン春香さん
実年齢 25才
毛細血管年齢 40才
クリスティーン春香さんは予想外の結果に涙ぐんでいました。
レギュラーの三宅さんは渡辺満里奈さんを上回る驚異の若さ!
その差はなんと46才です。
スタジオ内が騒然としていましたよ。
以前、番組で毛細血管を取り上げたときから、生活習慣に気をつけていたようで、それがこの結果にあらわれたようです。
渡辺満里奈さんもルイボスティーとシナモンを習慣にしていると言っていました。
この2人の毛細血管年齢の若さに、生活習慣の影響がいかに大きいかが現れていますね。