ほうれん草は目の衰えを防ぐ優れもの!
毎日2株のほうれん草があなたの目の劣化にブレーキをかけます.
いったい、ほうれん草のなにが目にいいのでしょう。
それは、ほうれん草に含まれるルテインという成分です。
ほうれん草に含まれるルテインとは何?
ルテインは、ビタミンなどの栄養とは違うけれど、私たちの身体にいい働きをしてくれる成分です。
一言で言えば、老化の一番の原因とも言える活性酸素をやっつける力を持っています。
いわゆる抗酸化作用というものです。
このような成分のことをファイトケミカルと呼びます。
ルテインはそのファイトケミカルのカロテノイドという種類に含まれています。
カテロイドとは?
カロテノイドとは動植物が持っている天然色素のことです。
赤色や橙色、黄色の色素をカロテノイドといいます。
身近なものでは、花弁の黄色、橙色や紅葉の赤色、加熱した鯛の皮や海老の皮の赤色などがあります。
イクラの食欲をそそるおいしそうな赤色もカロテノイドです。
ルテインは黄色の色素を持っています。
カロテノイドには数多くの種類があり、ルテインを始め代表的なものでβカロテン、リコピン、アスタキサンチン、カプサンチンなどがあります。
カロテノイドは、植物にとって成長と光合成のために欠かせないものです。
このカロテノイドには強力な抗酸化作用があり、私たちが取り入れると身体の中の活性酸素を取り除く働きをします。
そんなカロテノイドの中で、ルテインが私たちの目にとてもいい働きをしてくれます。
何故ルテインが老眼になるのを予防するのか?
このルテインは身体の中の目や皮膚、乳房、大腸などに存在していますが、中でも特に目にたくさん集まっています。
目の中でも、モノを見る働きの中心となる「黄斑」とレンズの機能を持つ「水晶体」に集中します。
ルテインは、強力な抗酸化作用で黄斑と水晶体が活性酸素によりダメージをうけるのを防いでくれます。
ルテインは目の機能を陰でささえる、縁の下の力持ちといえます。
黄斑と水晶体は年をとると、だんだん衰えてきます。
黄斑が劣化してくると、モノがゆがんで見えたり、視野の端のほうが見えにくくなってきます。
また、水晶体が劣化してくると、ピント調節がうまくできなくなり、だんだん手元が見づらくなってしまいます。
このような症状がどんどん進んでいくのが老眼です。
人によって個人差がありますが、40歳ぐらいから老眼の兆候が現れてきます。
ルテインには、老眼になるのを抑える効果があります。
ルテインが効果的な訳
紫外線やスマートフォン、パソコン、テレビなどのディスプレイから発するブルーライト(有害な青い光)は目を悪くするものとしてよく知られています。
ルテインの色である黄色が補色となり、目に入ってくる紫外線やブルーライトを吸収します。
さらにルテインの強い抗酸化作用が、これらの光によって発生する活性酸素を除去します。
目に集中して、紫外線やブルーライトから目を守り、活性酸素を取り除く。
この働きがあるから、目の劣化を防止することができるんです。
ルテインの優れた働き
○加齢黄斑変性症の予防します
年齢を重ねるごとに、黄斑部に異常が起こり視力が低下し、悪化すると失明の恐れがある病気です。
アメリカの研究では、1日10mgのルテインを12ヶ月間摂り続けたら、病気の症状が改善したという報告があります。
○白内障の予防します
白内障は目の水晶体が白く濁って視力が低下する病気です。
集めた光が十分に眼底に届かなくなり、目がかすんだり、光りをまぶしく感じるようになります。
緑黄色野菜をたくさん食べるほど、白内障になりにくくなることも明らかになってきています。
○コントラスト感度を改善します
コントラスト感度とは、ぼんやりとして、色の濃淡のはっきりしない模様を識別する能力のことです。
この能力は、45歳を過ぎる頃から急速に低下していきます。
ルテインを摂ることで、コントラスト感度に改善がみられたという事例があります。
とは、いっても、ほうれん草などの緑黄色野菜は薬ではないので、これを食べればそれらの病気が治るというものではありません。
でも、今現在、罹っている病気の進行を遅くする、食い止める作用があることは確かなことです。
ルテインは体内でつくることができない
人はもともと体内にルテインを持っていますが、紫外線などから目が酸化するのを防ぐために使われて、年を重ねるごとにどんどん減っていきます。
残念ながらルテインは体内で作ることができないので、減少した分は外から取り入れる必要があります。
そこでおすすめするのが、ほうれん草です。
ほうれん草以外にも、ブロッコリーやゴーヤなどの緑黄色野菜に含まれています。
それらの野菜のなかでもダントツにルテインの量が多いのがほうれん草です。
ほうれん草 10、20mg
ブロッコリー 1、90mg
葉レタス 1、80mg
グリーンピース 1、70mg
芽キャベツ 1、30mg
カボチャ 1、20mg
トウモロコシ 0、78mg
ルテインはどれくらいの量をとればいい
1日当たりの必要量は6〜10mgです。
これをほうれん草の量にすると、2株になります。
2束ではなく、2株です。
これはおひたしにしても、一人前にもならないくらいの少ない量です。
これぐらいを量を食べるだけで、1日に必要な量のルテインを摂ることができます。
ちょっと、近くのものが見えにくくなってきたかなと思ったら、毎日の食事の中で、ほうれん草を2株食べるように心掛けてください。
毎日食べたら飽きてくることもあるでしょうから、そんなときはブロッコリーなどの緑黄色野菜を食べましょう。
そうすれば、無理なくルテインを摂ることができます。
ルテインは加熱調理した方が効率よく摂ることができる
ルテインは、水に溶けにくく油に溶けやすいものです。
油と一緒にルテインを摂れば、吸収がよくなると考えれています。
オリーブオイルやごま油で軽く炒めていただきましょう。
ベーコンやしめじ、ブロッコリーなどを一緒に炒めれば栄養満点の料理になります。
立派なおかずになるし、酒の肴にも最高です。
毎日、炒めるのも面倒だなと思ったら、時にはお味噌汁にいれてらどうでしょう。
油揚げを一緒に入れていただくというのも、いいアイデアですね。
ルテインなどのカロテノイドは、ビタミンCやビタミンEなどと一緒に摂り入れると、お互いの作用を高めあうので、野菜や果物、海藻などをバランスよく摂ることが大切です。
また、そうすることで、ルテインだけではなく、いろんな野菜や果物からβカロテンやリコピンなどの抗酸化作用を持つファイトケミカルを摂り入れることができます。
ルテインの摂りすぎはよくないのか
栄養学者などのこれまでの研究により、1日あたり6mgが望ましいとしています。
厚生労働省の基礎研究班によると、1日35mgを1週間摂り続けても問題がなかったことがわかっています。
また、国連食糧農業機関(FAQ)と世界保健機構(WHO)の下部組織JECFAによると、体重50㎏の人で、1日100mgまでの摂取量なら問題ないということです。
通常の食生活の中で、これだけの量のルテインを摂ることはないでしょう。
それよりも、毎日6mgを摂ることができるかということのほうがむずかしいかと思います。
ルテインの副作用は?
食材からとる天然のルテインに副作用の事例はありません。
しかし、石油を原料とした合成ルテインについては、目のかゆみや腫れ、咳、喘息などの副作用の可能性があるともいわれています。
お酒を飲んだり、タバコを吸う人には、特に注意が必要との報告もあるようです。
サプリメントでルテインを摂る場合は、天然のルテインを使ったものを選びましょう。
また、サプリメントには、ルテイン以外に他の栄養素が含まれている商品もあります。
ルテインは少々摂りすぎても問題ないなとサプリメントを摂りすぎると、他の成分が過剰摂取となることがあるので注意が必要です。
まとめ
黄斑変性は症状がひどくなると、1本十数万円もする薬を、二ヶ月に1度、目に注射する治療が必要になります。
白内障も最悪の場合は手術となります。
近くのものが見えにくくなってきたなと思ったら、ルテインを摂るようにしましょう。
仕事で1日中、パソコンのディスプレイと向かい合っている人にもお勧めです。
また、現代の若い人たちはスマートフォンのディスプレイを長時間見続けています。
ブルーライトや紫外線から目を守るためにも、年齢に関係なくほうれん草などの緑黄色野菜をたくさん食べることを心掛けてください。
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