身近にあるものをお風呂にいれると、肌がしっとりすべすべに
あっというまに美肌効果のある薬湯に早変わり!
薬湯をつくったのは平安時代に高野山を開山し密教を広めた弘法大師といわれています。
以来、鎌倉時代になると、お寺で治療を目的とした薬湯を用意するようになり、当時の人々に愛用されてきました。
古くから自然の中にある薬草などの生薬成分をいれたお風呂に入ると、怪我や病気に効き目があることを経験していたんでしょう。
じつは今でも身近にあるものを利用すれば、立派な薬湯になるんですよ。
それらの材料をつかってお家で薬湯を楽しみましょう。
特に美肌効果高いといわれるお風呂を8つ紹介します。
この記事に書かれていること
【牛乳風呂】
効能
美肌、不眠、冷え性、肩こり、神経過敏症、多汗症に効果があります。
天然のモイスチャー効果で皮膚の乾燥を防ぎ、肌をなめらかにします。
上がる時にシャワーを浴びれば、牛乳のにおいも流れ落ちます。
牛乳風呂の作り方
40℃ぐらいのぬるめのお湯を沸かし、入ると直前に1ℓのパック入り牛乳を全部お湯にそそいでかきまぜれば出来上がりです。
20〜30分くらいつかりましょう。入る時間はお好きなように。
あのクレオパトラも牛乳風呂につかっていたといいます。
ちなみに牛乳ではなくロバの乳だったようです。
【酒風呂】
効能
老化した皮膚の細胞を蘇らせて美肌を保つ作用があります。
冬も乾燥しにくくなり、化粧のノリもよくなるといわれています。
お風呂の温熱効果で開いた毛穴から酒を吸収すると、血行がよくなり体内の老廃物を取り去る働きがあるからです。
酒風呂の作り方
37℃くらいのお湯をわかしましょう。
ぬるめに沸かすのがポイントです。
200ℓのお湯に日本酒4合(720ℓ)ぐらいが目安の量になります。
特級も2級酒も効果は同じです。
じっくりとつかってあたたまることで、酒風呂の効果が発揮されます。
時間がゆるせば、1時間から2時間出たり入ったりしながら酒風呂を楽しみましょう。
1週間に一度、休日などにそんな贅沢な時間をつくってもいいのではないでしょうか。
【ミカン風呂】
効能
乾燥肌をすべすべにする効果、血行促進、冷え性、肩こり、神経痛にも。
ミカンの皮にはリモネンという美肌効果がある精油成分が含まれています。
リモネンは、肌の表面に水分の蒸発を防ぐ薄い膜をつくるので、保温、保湿効果が高く乾燥を防ぎます。
ミカン風呂の作り方
ミカンの皮を乾燥させます。
風通しのいい日陰に1週間ぐらいおくか、冷蔵庫の野菜ケースに入れる。
木綿の袋にミカンの乾燥皮を2つまみほどいれて、お湯に浮かべます。
乾燥させていない、新鮮なミカンの皮を2〜3個分と加えるとより効果が増します。
【レモン風呂】
効能
シミ、ソバカス、肌荒れに効果あり。
入浴中に皮で手足をこすれば肌がすべすべにするだけではなく、レモンには漂白、消臭作用があるので、むだ毛の脱色にもなり、体臭予防も期待できます。
レモン風呂の作り方
新鮮なレモンをよく洗い、もんだりごろごろ転がしたりして柔らかくなったら、真ん中から2つに切り分けます。
そのままお風呂にいれ、入浴中によく揉んでレモン汁を絞り出します。
【塩風呂】
効能
美肌効果あり。疲労回復、冷え性、不眠症、生理不順、生理痛などにも。
ミネラルのイオン化傾向によって新陳代謝が活発になり、血行が促進されることで美肌になります。
塩風呂の作り方
粗塩(天然塩)を一つかみ、湯船に入れます。
【ウーロン茶風呂]
効能
皮膚の汚れを落とし、美肌効果が期待できます。
アトピー性皮膚炎にも効果があります。
ウーロン茶風呂の作り方
沸騰したお湯にウーロン茶ティーバックを1〜2個いれ、煮立てた煎じ汁をお風呂に入れます。
【柿の葉風呂】
効能
乾燥肌、敏感肌に。
ニキビ、湿疹、吹き出物、アトピー性皮膚炎などに効果があります。
柿の葉風呂の作り方
ティーバックを1〜2袋、葉をつかうのなら10gほど布袋にいれて浴槽に入れます。
バックや布袋で肌をこすったり、軽くたたくと効果的です。
【米ぬか風呂】
効能
美肌効果。神経痛、冷え性、風邪予防、不眠、生理痛、アトピー性皮膚炎
米ぬかに含まれるビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、ニコチン酸、コリン、カルシウム、リノール酸などが健康な皮膚をつくる働きがあります。
また、良質の脂肪、タンパク質、ペントザン、フィチン、ヌカインといった成分はすぐれた保温、保湿、清浄効果があります。
米ぬか風呂の作り方
米ぬか(お米屋さんで手に入ります)を1㎏ほど用意。
さらしや木綿の手ぬぐいなどで、20㎝ぐらいの袋をつくり、その中に米ぬかを入れ袋を閉じます。
4ℓほどの水をいれた鍋で、米ぬかを入れた袋を10分ほど煮ます。
煮汁を浴槽にためたお湯にいれ、お風呂にはいるときには袋をお湯のなかでよくもんで、成分がお湯に溶け込ませます。
くすり湯は美容と健康に最適
8種類のお風呂とも、長くゆったりと楽しむことで高い効果があります。
時間が許すなら1時間ぐらいはつかりましょう。
本を読みながら、テレビを観ながら、またはお風呂のなかで手足のストレッチ運動をしながら、のんびりと薬湯を楽しみましょう。
これらの効能は、西洋医学ではまだ完全には解明されていませんが、古くから民間療法として愛用されてきたものばかりです。
時には、こんなお風呂で心身ともにリラックスしてみてはどうでしょうか。