みかんをたくさん食べると手の平が黄色になった経験がありませんか。
黄色になるのはみかんに含まれるβ-クリプトキサンチンという色素が原因です。
β-クリプトキサンチンは柑橘類に多く含まれる色素で、100g当たりの含有量は伊予柑が270マイクログラム、ポンカンは1000マイクログラム、みかんには2000マイクログラムの量が含まれています。
みかんは含有量が圧倒的に多いので、みかんを食べると手が黄色くなるんです。
みかんを食べて皮膚が黄色くなることを専門的には柑皮症(かんぴしょう)といいます。
手が黄色になるのは病気ではないので、通常なら気にする必要はありませんが、1つだけ気をつけてもらいたいことがあります。
それは、1日3〜4個食べただけで黄色くなったり、黄色い状態が1ヶ月以上と長く続くようなら病気かもしれないということです。
みかんが教えてくれる病気とは何でしょう。
β-クリプトキサンチンとは?
β-クリプトキサンチンは肝臓でビタミンAに変わり身体中にいきわたります。
みかんを大量に食べるとビタミンAにかえる肝臓の能力が追いつかなくなり、β-クリプトキサンチンが余ることになります。
余ったβ-クリプトキサンチンはそのまま血管の中に入ってしまうので結果、手のひらなどが黄色くなるんです。
手のひらとか足の裏とかは身体の中でも色素が薄いので黄色の色が見えやすく、色白の人は顔にでたりもします。
つまりたくさんのミカンを食べればだれでも手のひらが黄色になるんですが、1日の適性数とされる3〜4個を食べただけで黄色くなったり、長い期間黄色のままだったりしたらある原因が考えられます。
生活習慣病のサイン
肝臓の機能低下が疑われる!
肝臓の機能が低下するとβ-クリプトキサンチンをビタミンAに変換する能力が低下します。
肝炎になっている可能性があります。
糖尿病の可能性も!
インスリン分泌異常も考えられます。
脂質異常症の疑いも!
β-クリプトキサンチンは血液中の脂肪酸とくっつきやすい性質があります。
なので、血液中の脂肪酸が多い人ほど手のひらや足の裏が黄色くなりやすい傾向があります。
血液中の脂肪酸が多い、脂質異常症が考えられます。
あなたが2〜3個のみかんを食べただけで手のひらが黄色くなったり、長く黄色いままだったら1度検査することをおすすめします。
特定健診を受診しましょう。
国民健康保険証をお持ちなら、特定健診指定医療機関にいけば無料で受診できます。
手のひらが黄色くなるとみかんを食べたらダメだというわけではありません。
むしろ、肝臓が弱っているかもしれないときには積極的に食べたほうがいいんです。
β-クリプトキサンチンは注目の機能成分
β-クリプトキサンチンは肝臓を正常に働かせる効果があります。
肝臓機能が落ちているかなと思ったらむしろ食べたほうがいい食べ物といえます。
どれぐらい食べたらいいのか
1日2〜3個で肝臓の機能回復が期待できます。
たとえ手が黄色くなったとしても食べても構いません。
しかし、肝臓にいいからといって食べ過ぎはだめですよ。
過ぎたるは及ばざるがごとしという言葉もあります。
どんな食べ物にでもいえることですが、ほどほどの適量が大事です。
β-クリプトキサンチンを効果的にとる方法
みかんと乳製品と一緒に食べると効果的にとることができます。
みかん3箇と牛乳50㎖にヨーグルト25gほどをミキサーにかけて飲むとβ-クリプトキサンチンを効果的にとることができます。
ミキサーにかけなくても構いませんが、別々に食べるよりも味が交じり合い食べやすくなります。
まとめ
みかんを3〜4個食べるだけで手のひらが黄色くなったり、いつまでの黄色がとれないようなら生活習慣病にかかっているかもしれません。
気になるようなら病院で健診を受けることをおすすめします。
みかんに含まれるβ-クリプトキサンチンは肝臓機能を正常にする働きがあるので、積極的に食べるようにしましょう。
みかんにはβ-クリプトキサンチンのほかにも優れた栄養素が含まれています。
果肉に含まれているビタミンCはコラーゲン生成(肌や骨に必要)やシミ予防などの効果が期待できます。
薄皮・すじにはへスペリジンというポリフェノールの一種が含まれています。
このへスペリジンは血管を強くし、冷え性改善や中性脂肪低下などの効果があります。
美容と健康のために普段から意識してみかんを食べることをおすすめします。
皮にも栄養はありますが農薬などがついている可能性があるので食べないほうが無難です。
食べたいというのなら、しっかりと農薬を落としてから食べるようにしてください。
皮ごといただくときにはみかん丸ごとスムージーにするとおいしくいただけます。
よかったら、試してみてください。