牡蠣といえば冬のイメージがありますが、実は夏にこそ食べたい食材なんです。
なぜかと言えば、夏バテ予防効果があるスーパーミネラルの亜鉛をたっぷり含んでいるから。
そこで紹介するのが岩ガキ。
冬が旬のマガキと違い、岩ガキの旬は夏。
「健康カプセル!ゲンキの時間」で放送された岩ガキの持つ亜鉛パワーと4つの料理法を紹介します。
夏こそ摂りたい牡蠣の亜鉛パワー!
岩ガキを食べれば夏バテ知らず
牡蠣は海のミルク
牡蠣といえば海のミルクとか海の完全食品などと呼ばれるほど栄養豊富な食べ物です。
健康や美容に欠かせない成分がたくさん入っていますが、なかでも特筆すべきは亜鉛。
亜鉛は肉類、海産物、チーズや卵の多く含まれていますが、その中でも牡蠣はダントツの含有量を頭1つ飛び抜けています。
亜鉛を多く含む食材は?
6つの食材の100g当たりの亜鉛の量
牡蠣 12、3mg
豚レバー 6、9mg
牛肩ロース(和牛)4、6mg
プロセスチーズ 3、2mg
全卵 1、3mg
アサリ 1、0mg
牡蠣がダントツに亜鉛の量が多い事がわかります。
岩ガキを食べれば夏バテしない?
岩ガキの養殖で有名な三重県鳥羽市畔蛸町(あだこまち)。
牡蠣養殖の本場、三重県的矢湾のなかでも畔蛸町には伊勢湾からの海流と黒潮がぶつかり栄養豊富な海水が流れ込むのにくわえ、山からもミネラル豊かな水が入って来ます。
したがって牡蠣のエサとなるプランクトンが豊富。
そのプランクトンを食べて大きくなった岩ガキは栄養満点。
畔蛸町の岩ガキはダグつきのブランドとして有名です。
実はここで養殖業を営む漁師さんたちは夏バテなどになったことがないそうです。
夏バテどころか、10年以上風邪を引いた事がないといいます。
養殖漁師さん4人の亜鉛の量をチェック
そこで毛髪による分析
毛髪には体内のミネラルが蓄積しているので、分析すると亜鉛の過不足がわかります。
さて、検査の結果はどうだったか。
全員、十分な量の亜鉛がありました。
しかしそれには理由がありました。
牡蠣だけを食べていればいいというものではなかったんです。
夏は亜鉛が欠乏する?
実は、亜鉛の吸収率は思っている以上に低いんです。
食事から取り入れても、腸からは30%ほどしか吸収されません。
残りは体外に出ていってしまいます。
しかも、亜鉛は水にとけやすいので、夏場大量にかく汗と一緒に体外へ流れ出てしまいます。
30%しか摂れない亜鉛の内のかなりの量が汗と一緒に流れ出る。
夏にこそ亜鉛をとりましょうというのはそのためなんです。
そして、夏バテ知らず、風邪引かずの漁師さんたちはその亜鉛を効果的に摂っていたんです。
それは漁師さんたちの普段の食べ方に秘密がありました。
亜鉛の吸収率をアップする4つの岩ガキ料理とは?
【焼きガキ】
焼いた牡蠣にレモンをギュッと搾って食べる。
牡蠣とレモンは定番中の定番ですよね。
レモンに含まれるクエン酸のビタミンCが、亜鉛の吸収率をアップさせます。
【牡蠣の味噌炒め】
味噌にニンニクを入れるのがポイントです。
じつは人はストレスを受けると体内の亜鉛を大量に消費するといわれています。
そこで登場するのがニンニクに含まれるビタミンB6。
このビタミンB6にはストレスを軽減する働きがあるんです。
ストレスが軽減すれば、亜鉛の消費量も低くなるというわけ。
さらにビタミンB6は、吸収した亜鉛が正常に働くようにサポートをしてくれます。
【牡蠣のあおさ磯辺揚げ】
牡蠣には亜鉛の他に銅というミネラルが含まれ、あおさにはマンガンというミネラルが含まれています。
この3つのミネラルは体内で抗酸化能力をもつ酵素の材料です。
つまり免疫力アップや生活習慣病の予防ができるという訳です。
【牡蠣飯】
亜鉛は水溶性のため、煮たりすれば溶け出してしまいますが、牡蠣飯の場合溶け出た亜鉛を米が吸収するので余すところ摂ることができます。
どれも美味しそうですね。
想像するだけで、よだれがでます。
亜鉛だけではなく、牡蠣の栄養を余すところなく効果的にいただいているのがわかります。
まとめ
牡蠣にレモンやニンニクの組み合わせは、世界共通の食べ方です。
長い歴史のなかで、体験的に身に付けた人類の知恵と言える。
岩ガキ養殖産地で食べられてきた牡蠣料理も同じです。
味噌やあおさをつかうところはいかにも日本らしい。
60代の漁師さんは40年以上、風邪を引いた事がないといっていました。
別に岩ガキにこだわらなくてもいいんです。
亜鉛は肉類、魚介類、穀類、種実類など普段の生活のなかで手に入る食材の多くに含まれています。
夏バテ気味で疲れがとれないと感じていませんか?
それは亜鉛が足りていないのかもしれませんよ。
亜鉛を積極的に摂り入れて、厳しい夏の暑さを元気に乗り切りましょう。